今回は、サッカー日本代表監督の最有力候補のハリルホジッチ氏の
戦術について見てみましょう!
http://www.legendsstadium.com/news/#!/japan/526/
多くの実績を重ねているハリルホジッチ氏ですが、
一番記憶に新しい2014ブラジルワールドカップでのアルジェリア代表時代を振り返ってみます
1.アフリカ予選
まず、ハリルホジッチ就任前のアルジェリア代表チームは、北アフリカのチームらしく、
奇麗にパスをつないでいく、いわゆるパスサッカーのスタイルでした。
ハリルホジッチ氏といえばコートジボワール代表監督時代の攻撃的なサッカーが魅力ですが、
アルジェリダ代表に就任すると、まず、中盤からのタイトな守備を徹底させました。
敵チームからボールを奪うと、速く鋭い縦の攻撃をチームに浸透させることで、
従来のパスサッカーに速攻をミックスさせたスタイルの実現を目指してきました
メンバー選考においては、フェグリなどのアルジェリア系の欧州育ちのの選手を積極的に取り入れ、
タレント力として、欧州チームにも引けを取らないレベルを確保することに成功しました。
しかし、アフリカ予選はチームを作り上げる最中で行われていたため、
厳しいアフリカ予選では苦しい戦いが続き、
同スコアながら、アウェーゴールの差でなんとかW杯出場権を得たという厳しい戦いでした
http://www.calciomatome.net/article/414577498.html
2.W杯グループリーグ
グループリーグでは、ベルギー、ロシア、韓国と同じH組になりました。
比較的緩い(と言っても厳しいことに変わりはないですが・・・)と言われた組ですが、
アフリカ予選での苦戦ぶりから前評判は高くなく、大手ブックメーカーでは最低人気でした
ですが、ここからアルジェリア代表の底力が発揮されます
まず、初戦のベルギー戦では、[
4-3-3]のフォーメーションで臨み、
フェグーリのPKで先制し、強豪ベルギーを終盤まで追い詰めたが、
フェライニの同点弾により追い付かれると、さらに逆転ゴールを許して敗れた。
続く韓国戦は、システムが[
5-4-1]のフォーメーションに変わり、
タイトな守備から鮮やかなサイド攻撃を繰り出し、前半のうちに3得点を奪う猛攻を見せました。
まさに、これまで作ってきたチーム作りの成果が見られたのではないのでしょうか。
韓国の猛反撃に2点を返されますが、追加点も加わり、結果4-2で勝利を飾りました。
3試合目のロシア戦では、さらにシステムが変わり[
4-2-3-1]の布陣で、
出会い頭に先制され苦しい時間が続きましたが、世界でも屈指の守備力を持つロシア相手に攻め続け、
FKから同点に追い付いて2位でグループリーグを突破しました。
3.決勝トーナメント
決勝トーナメントの1回戦は、本大会を優勝する
ドイツとの対戦になりましたが、
終わってみれば、優勝国ドイツを最も苦しめたチームなのではないでしょうか。
このドイツ戦でも、ハリルホジッチ監督は、システムを[
5-1-3-1]という、
あまり馴染みがないシステムを変更し、ドイツの強みを消すこと、仕事をさせないことに成功しており、
攻撃においても、DFラインの裏を突くことを徹底することで相手DFに仕事をさせずに、
得点を狙うチャンスを次々と作っていきました。
最終的に延長戦にまでもつれ込みましたが、早々にシュールレにゴールを奪われ、
続いて終了間際にエジルに決定的な2点目を決められました。
そこから1点返したものの時間もなく、結果2-1で惜敗しました。
4.総評
前評判の低さを覆しグループリーグを突破し、ドイツ戦の見事な戦いにより、
多くのサッカーファンを魅了しました。
ハリルホジッチ監督の指揮に注目するならば、グループリーグでの対戦相手に応じて
毎回システムを変えながら、その全てを機能させ結果を出してたことは、
まさに称賛の一言です
コートジボワール代表では、爆発的な攻撃サッカーを、
アルジェリア代表では、タイトでスピーディな堅守速攻サッカーを。
また、戦う相手によって、大胆かつ柔軟にシステムを変え、それを実現するチーム作り。
まだ、最有力候補となっただけで、決定はしておりませんが、
もし、日本代表の監督になった際には、どんなチームを作り上げてくれるのでしょうか?
http://www.footballchannel.jp/wordpress/assets/2015/02/20150208_Halilhozic_Getty.jpg